三和木ブログ

miwaki Blog

2025.12.05

木の家が育む、深呼吸のできる日々

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「この家にいると、知らないうちに呼吸が深くなる」。

三和木の展示場を訪れたお客様から、そんな言葉をいただくことがあります。

実はその感覚こそ、木の家ならではの“作用”がもたらすものかもしれません。

木が森の中で静かに放っている揮発成分、フィトンチッド。
古くから森林浴の効果として研究されてきたもので、樹木が自らを守るために発する香気成分です。このフィトンチッドが、人の自律神経に穏やかに働きかけ、心拍や呼吸をゆるめ、気持ちを落ち着かせてくれるといわれています。

朝日がさす林道を歩くと、不思議と頭がすっきりする、あの感覚の正体です。

木の家に暮らすということは、こうした自然の恵みに包まれる時間を、毎日の生活の中にそっと迎え入れることでもあります。

三和木では、構造材はもちろん、天井や建具、造作家具にいたるまで上質な無垢材をふんだんに用いる家づくりを大切にしてきました。それは、ただデザインとして美しいからではなく、木が暮らしにもたらす穏やかな空気感まで住まいの価値の一部だと考えているからです。

もちろんフィトンチッドは「香り」だけの存在ではありません。
無垢材は湿度を調整し、空気をゆるやかに整え、夏はさらりと、冬はほんのりとしたあたたかさを保つ力を持っています。これは人工的な機能ではなく、木がもともと持ち合わせている自然の営み。
日々の生活の中で、湿度や温度にあわせて空間を調え続けてくれる“頼もしい同居人”のような存在です。

さらに、自然素材を中心とした住まいは、余分な化学物質に頼らない分、家族の健康への配慮にもつながります。家というのは、長い時間をともにする場所。
その場所の空気が清らかであるということは、思いのほか大きな安心につながるものです。

フィトンチッドは、時間とともに少しずつ変化していきます。
新築の頃の凛とした香りから、数年のうちに穏やかで包み込むような香りへ。
木肌の色の変化とともに、家そのものが“深まっていく”様子を感じられるのも、木の家ならではの楽しみです。

そして、その変化を味わいながら何十年と住み継いでいただけるよう、三和木では木材の選定から施工、仕上げまで一つひとつの工程を丁寧に積み重ねています。
木の個性を見抜いた職人の手が入ることで、素材の良さはようやく住まいの中で息づきます。

自然の香りに包まれ、深呼吸したくなる家。
忙しい日々のなかで意識すらしていなかった「呼吸」を取り戻させてくれる家。

フィトンチッドとともに暮らすということは、きっとそんな豊かさを住まいにもたらす選択です。

これからも三和木は、木の力を生かし、長く安心して暮らしていただける家づくりを真摯に続けてまいります。

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