三和木ブログ
miwaki Blog
2025.08.15
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無垢床フローリングで描く、個性と広がりのある暮らし
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- コラム、モデルハウスのご紹介
一口に「フローリング」といっても、その 貼り方やデザインによって、空間の印象は大きく変わります。
乱尺貼りや、りゃんこ貼りといった一般的な方法のほか、継ぎ目を横一線に揃えた「すだれ貼り」や、市松模様のように配置する「市松貼り」など、貼り方の違いが床の表情を豊かにします。
今回ご紹介する岡崎展示場は、本格的な現代日本建築をかたちにした住まい。
室内に入るとまず目に留まるのは、錐形に伸びる美しい天井です。
ソファに腰を下ろし、ふと見上げると、整然と並んだ木目の美しさが視界いっぱいに広がり、心を落ち着かせてくれます。
この空間には、チーク材の無垢フローリングを「ヘリンボーン貼り」で仕上げています。
ヘリンボーンは、V字が連なるように床材を組み合わせる貼り方で、西洋では「ニシンの背骨」に似ていることからその名がつきました。
日本でも古くから「杉綾」と呼ばれ、織物や建具などに用いられてきた伝統的な柄です。
直線的な貼り方に比べ、視線が斜めに流れるため、空間に広がりと動きを感じさせます。
このリビングの天井には檜を採用し、木目の直線を際立たせることで、床のヘリンボーンとのコントラストが生まれています。
中央に据えた尺角の大黒柱も檜。檜は強度や耐久性に優れ、そりやねじれが少なく、年月とともに艶を増す木材です。
家族とともに時を重ねながら、美しさと存在感を深めていきます。
フローリング選びでは、木材の種類や色味だけでなく、貼り方も大切な要素です。
広さや光の入り方、天井や壁とのバランスを考えることで、より魅力的な空間が生まれます。
例えば広いリビングであれば、ヘリンボーン貼りのようにデザイン性の高い手法が、個性を引き立てながらも木の温もりを感じられる空間をつくります。
反対に、小さな部屋や廊下では、シンプルな貼り方が落ち着きを生む場合もあります。
三和木の家づくりは、木材の質にこだわり、その魅力を最大限に引き出す設計を大切にしています。
無垢材ならではの経年変化や肌ざわりは、長く安心して住み続けられる家の価値を支えるものです。
岡崎展示場のように、質の高い木材と緻密な設計が調和した空間は、年月を経ても愛着を増し、暮らしに豊かさを与えてくれます。
ヘリンボーンの床が描くリズムと檜の持つ凛とした存在感。木の力を信じ、長く住み継ぐことを考えた家づくりだからこそ生まれる景色が、ここにはあります。
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